story65.実験によって常に進化していく住宅

この前、京都にある松彦建設工業さんのモデルハウスに行く機会がありました。いろんな要素が盛り込まれた素晴らしい提案型住宅だったので、少しご紹介できればと思います。

1つ目のポイントはデザイン性。吉野材を活用した上質な素材、周りの植栽とも調和したスッキリとした外観、端から端まで抜け感のある空間重視の間取り、大きなガラスでたっぷりの光を取り込んだ明るさ、2階にリビングやキッチンなどを配しそこから眺められる美しい山並みなど、見学していて、シンプルな美しさをふんだんに感じ取ることができました。

2つ目のポイントは人への優しさ。このモデルハウスは住宅設計で有名な伊礼智氏による設計されたもので、人間工学を導入した使いやすい設えが、いたるところに見られます。特に家具へのこだわりが強く、全体的に低い重心、長い座椅子やフィット感のある背もたれなど、さりげない「いたわり」が施されているように思いました。

3つ目のポイントはエネルギー性能。特に自然エネルギーを活かした工夫がなされていて、太陽光パネルで自家発電ができ、余剰電力は売電したり、電気自動車に充電することで災害時の非常用電源にもなるようになっています。あと、一番印象的だったのは、冷温水を循環させたパネルによる空調システムで、輻射熱による冷房であるためとても柔らかく、川の水面にいるような涼しさを感じました。冬には、火鉢のような暖を取ることができ、さらに重宝されるものなんだろうと思います。

何もなかった土地に、いろんなアイデアを駆使して、新たに建てられたモデルハウス。100年前に実験住宅として建てられた聴竹居にも通じるものがあると感じました。聴竹居は、デザイン性と機能性、和と洋を融合させた様式であるとともに、長いひさしやクールチューブなど特に夏の暑さに対応した環境共生住宅でもあります。このように実験、実証しながら住宅を進化させていく取組は、100年以上前からも進められ、おそらく今後も限りなくされていくんだろうと思います。今後、我が家でも増改築などを行う局面があるかもしれません。古くて保存すべきものは残しつつ、新しく導入すべきものは取り入れるようなスタンスを大事にして検討したいと思います。

(松彦建設工業ホームページ)https://www.matsuhiko.co.jp/

Katsuji

KTJパピエ

環境政策 藤井厚二 古民家

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